『見た目だけではわからないこと。(その歩んできた道)』(2014.3.17)

人の人生はわからないものです。

近所のいつも明るく冗談を言ってラジオ体操に来る80歳を超えた旦那さんですが

その方のお母様がお亡くなりになり、お手伝いに伺って時に

七日の席で、幼い頃に父親を亡くしてお母様の手伝いをして学校に通い

兄弟の面倒を見たそうです。

そんな話を弟さんがされました。

何もなく、幸せそうに暮らしてきたように感じれても、それまでの過程では色々なことがあるものです。

そんなことを思い出させてくれた今日のメールでした。

 

かつて一世を風靡した伝説の料理番組『料理の鉄人』。

同番組の審査員を務め、「おいしゅうございます」

の名セリフで注目を集めた岸朝子さん。

私は、どこかのお金持ちの奥さんが、毎日おいしいものを食べて

お上品に料理の評論をしているのかと思っていましたが・・・。

このメールを読んで驚きました。

そして、今なお仕事をされていることにも驚きです。

よろしければご一読ください。

 

届いたメールから

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駆け出しの料理記者から身を起こし、 90歳のいまも食生活ジャーナリストとして 第一線で活躍し続けています。

そんな岸さんが語った 「人生を好転させる魔法の言葉」とは――。

┌─────今日の注目の人─────┐

 

「人生を好転させる魔法の言葉」

岸朝子(食生活ジャーナリスト)

※『致知』2014年4月号    連載「生涯現役」より

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大変だったのは戦後です。

戦争が終わると同時に 職業軍人だった夫は職を失い、 父の勧めもあって千葉に移り住んで 牡蠣の養殖に携わりました。

――お父様と同じ道を歩まれようとしたと。

でも数年間努力したのですが、 どうしても事業を軌道に乗せることが できませんでした。

夫は養殖業に見切りをつけると同時に、 今度は東京に新しい働き口を見つけて 再び引っ越しです。

暮らし向きはかなり厳しくて、 私も何かしなければと考えていたところ、 たまたま主婦の友社の募集広告を 妹が見つけてくれたんですよ。

「料理の好きな家庭婦人を求む」とあって、 子供がいてもいいという条件だったので、 これならと思って試験を受けに行きました。

もっともおなかの中にいた5番目の子供が かなり大きくなっていたので、 いくらなんでも難しいかなと思っていましたけど(笑)。

――どのくらいの応募があったのでしょうか?

300人くらいだったと思います。 試験は書類審査、筆記試験と身体検査、 そして実地試験があって どんどん振り落とされていきました。

最終的には7名が残って、 そのうちの1人が私だったんです。 嬉しかったですね。

4月に入社してからすぐに出産だったので、 初出勤はその年の8月1日。

思い返せば、この日が50年以上続く 料理記者としての第一歩となりました。

――記者としての力量はどのように磨かれたのでしょうか。

素人でしたから最初は苦労しました。 会社の決まり事として社員全員に日記を書かせていて、 これが大いに役に立ったんです。

退社時に提出すると翌日朱筆で校正が返ってくるのですが、 特に最初の頃は句読点の打ち方から 行がえ、表現法などの指摘でページが 真っ赤になっていました(笑)。

その繰り返しの中で 基本を覚えていきました。

時代は高度成長期にさしかかる頃で、 家庭で手の込んだ料理をつくろうとする主婦や、 花嫁修業で料理学校も大盛況だったため、 カラーの料理本なども本当によく売れました。

だから仕事も次から次へと本当に忙しくて、 料理学校で撮影の仕事がある日なんか、 授業が終わってから始めるものだからほぼ徹夜でしたね。

それが何日か続くともうふらふらで。

――日々体当たりで仕事に臨まれていたと。

体重がガタッと落ちるくらい大変だったけど、 この時期に料理記事の何たるかを学ぶことができましたし、 一流の先生方や優れた調理人との交流によって 料理記者として育ててもらうことができました。

(中略)

――そうやって長年第一線で活躍し続けてこられたのですね。

そうね、ずっと休むことなく 料理記者として働いてきたわけだけど、 楽しいことばかりじゃなくて、 辛いことも数多くありました。

そんな時いつも私を励ましてくれたのが、

「嫌なことは夜、布団の中で考えないこと。  太陽の下で考えれば何事も明るくなる」

という綾先生の言葉でした。

歯を食いしばって一所懸命頑張ってきたから、 いろいろな人に会うことができたし、 仕事のやりがいにも気づくことができたのだと思います。

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■ 今日の言葉 『一途に進め』

人間の人生っていうのは短い。

だからこそ自分で選んだ道は一途に進め

^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^ 桂歌丸(落語家)

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