先日、お客様のところでベランダの雨樋と屋根、鉄骨の塗装工事を行いました。
塗る前に、屋根や鉄骨についているものを撤去・ケレン・錆び止めを塗り、仕上げ塗りをしました。
その後、屋根も新しく張替ました。
3日間で終わりましたが、晴天に恵まれて良かったです。
お客様からも、『丁寧にしてもらい良かったよ』と喜んでいました。
1 工事前 錆びてきたベランダ
り
3 工事完了 仕上がりました
4 工事前 二階のベランダの屋根は黒くなってます。もう寿命です。
5 工事後 ベランダの屋根も新しくなりました。
■今日の言葉 『プロフェッショナルの流儀、俳優としての原点』
【俳優・津川雅彦氏が語る】
村上: 今日はせっかく津川さんにお越しいただいたので、
長い役者人生の中で特に印象深い監督さんのお話も ぜひ聞かせてください。
津川: 一番苦労した監督は、伊丹十三さんです。
あの人は自殺するまでに全部で10本映画を撮って、 僕は一本を除いたすべての作品に出ています。
気に入ってくれたのは、たぶん僕が非常に素直に 彼の言うことを聞いて努力したからでしょう。
僕も監督をやったから分かりますが、 監督からみれば「うい」役者だったんだと思いますね。
何が勉強になったかというと、 めちゃ注文が細かくて多かったことです。
台詞を言う時に息継ぎをするんですが、 「そこでブレスしないでください」と、注文をつけてくる。
元役者だったから攻め方をよく知ってるんですね。
村上: 息継ぎをするなと。
津川: 台詞を覚える時には、 息を継ぐ場所も含めて覚えます。
突然息継ぎの場所を変えると、 次の台詞が出てこない副作用が起こるんです。
彼は役者に息継ぎをさせないで、 一気に台詞を言わせてテンポアップしたかったんでしょう。
『スーパーの女』という作品で、 主役の宮本信子と僕がしゃべりながら歩く長いシーンなんですが、
「そこにある空き缶を歩きながら蹴ってください」と言うので蹴ると、 「右足でなく左足で蹴ってください」と言う。
必ず左足で缶を蹴るためには、 歩く歩数にまで神経を使わざるを得ないから、 台詞への神経がどうしても疎かになる。
するとすかさず、「台詞が、微妙に淀みました」とか 「ちょっと歩き方が不自然でしたね」と。
村上:それは大変だ。
津川: それだけではない。
「この空き缶をここへ蹴ってください」と場所まで指定するんです。
僕も切れちゃって
「サッカーの選手じゃあるまいし、 空き缶を決められた方向に蹴るなんてことはできません」
と文句を言ったら、
「でもその空き缶を左手で拾い上げて、 机の上のこのキャメラの左手前に置いてもらわないと 画面がしまらないんですよね」と(笑)。
空き缶が思いどおりの方向に飛ばなければNG。 いいところに飛んだと喜んだ途端、 今度は僕が台詞を詰まらせてしまう。
村上:よく我慢されましたね。
津川: これはもう、どんな注文にもめげず 台詞を滑らかに言えるように完璧に覚え込むしかありません。
というより、もう臓腑に叩き込むという感覚ですね。
村上: どんな訓練をしましたか。
津川: 台詞を繰り返し何百回も言って覚えるには違いないんですが、 回数をやればいいというものではなくて、 日数をかけなきゃダメなんです。
寝ては忘れ、起きてはまた覚えなおす。
徐々に忘れる量が少なくなり、 一晩や二晩寝てもワンフレーズも忘れなくなったら、 今度は早口言葉で一気にロレらずしゃべれるようにする。
次に車を運転しながらしゃべってみる。
気は運転のほうに集中しないと危ないですから、 そんな状態でも台詞がちゃんと出てくるかを確かめました。
どんな障害にも気を散らすことなく 言えるようになるまでに14日間かかりましたね。
いまだに2週間前というのが自分の中で定着していて、 そこから始めれば台詞を忘れるという心配は一切なしに、
現場では相手役のセリフのニュアンス、間合い、 テンポ、語気といったことにも神経を集中でき、 それに自由に合わせられるようになった。
これ、伊丹さんのおかげです。
村上: 津川さんの演技力の原点はそこにあったのですね。
津川:台詞は芝居の基本ですし、 覚える作業が一番の苦行です。
やっぱり職業というのは我慢とか忍耐とか苦労とか、 そういうものを乗り越えない限り、 プロの業とはいえないというのは、本当だなと思います。
これからの課題は、いかに芝居をしないですむか。
存在感だけで勝負できるようになれるかなんですが、 まだまだですね。
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(有)古屋商店
甲府市朝気1-2-66
055-237-0704
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