『その国の歴史 (学んだこと)』  2014.9.2

先日、ある人の講演を聞きました。

その内容の中に、その国を滅ばす方法で一番効果があるのは

『その国の人たちに自国の歴史を忘れさせる』だそうです。

その言葉が気になり調べてみたところ、英国の歴史学者・アーノルド=トィンビーという人が

世界史の中で滅亡した民族について研究し、 その共通点を見つけ警鐘を鳴らたそうです。

  理想を失った民族は滅びる。
② すべての価値を物やお金に置き換えて、心の価値を見失った民族は滅びる。
③ 自国の歴史を忘れた民族は滅びる。

トィンビーによれば、この三項目のどれか一つでも当てはまれば、その民族は滅亡すると言いました。

先程の話を聴いた日に、次のようなメールが偶然届きました。

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2年前、私たちは社員全員で鹿児島県の知覧に行きました。

皆様もご存じのように、知覧には【知覧特攻平和会館】があり
特攻隊に関する写真、遺書などの遺品、特攻隊員の遺影などが展示されています。

私たちがまず訪ねたのは【特攻の母】といわれていた鳥濱トメさんの富屋旅館です。
そこでお話を聴かせてくださったのが、3代目女将:鳥濱初代さんでした。

 「戦後、隊員さんたちの死は『犠牲』『犬死』という言葉で
  ひとくくりにされることに、トメは違和感を感じ、

  『彼ら特攻隊員さんのことを、決して忘れてはならない』

  と隊員さんたちの真実を伝える平和の語り部として
  彼らがどのように生き、どんな思いで出撃していったのかを
  語り続けていました」

と話してくださいました。

平成4年にトメさん亡きあと、その役割を誰が引き継ぐかという時、
今の世の中を見ていて、トメさんの伝えようとしていたことが
正しく後世に伝わっていかないのではないかという危機感を覚え、
命懸けで守ろうとしたものをきちんと伝える責任を果たすために、
孫娘の初代さんが引き継がれたそうです。

「伝え間違っちゃいけないよ。
 あの子らの命の供養と国の発展平和を願って」

という、生前のトメさんの言葉をかみしめながら語られる初代さんの姿が
【なぜ若者たちは笑顔で飛び立っていったのか】という著書を通して
心に甦ってきます。

「私は、隊員さんたちが命懸けで戦ったからこそ私たちの平和があるのだということと
 本を通して、トメの思いを一人でも多くの人に伝えたいと思うのです」

と初代さんの初めての著書となった【なぜ若者たちは笑顔で飛び立っていったのか】




(本書の中から、感動の一部を紹介させていただきます。)

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「太平洋戦争末期、日本は戦局を打開し、
アメリカ軍の本土上陸を阻止するため、
飛行機ごと敵艦に突入する特別攻撃作戦を採用。

いわゆる特攻作戦です。

ここ知覧飛行場からは、昭和20年4月1日から6月11日まで、
439名の若者たちが連日のように沖縄戦に向けて
片道分の燃料と重い爆弾を積み込んで飛び立ち、
自らの命を捧げ、帰らぬ人となりました。

     (中略)


鹿児島県は薩摩半島の中程、知覧町にある富屋食堂。

若者たちはこの食堂に出入りし、
女主人の鳥濱トメを母親のように慕っていました。

 明日は特攻として出撃していく少年たちのために出来ることは、
母親代わりになって優しく甘えさせてやるしかない、
そう思ったトメは私財をなげうって、特攻隊員たちに尽くし、
飛び立つ多くの若者を見送りました。
  
その中のひとり、宮川三郎軍曹は、
明日は出撃前夜、富屋食堂に別れの挨拶に訪れ、

「どんなことがあっても、見事轟沈させて帰ってくる。
 敵を撃沈したらホタルになって帰って来る。
 だからホタルが来たら俺だと思って、追っ払わないで受け入れて欲しい。
 明日の今頃に帰ってくるようにするから
 店の勝手口の引き戸を少し開けておいてくれよ」

「そして俺が帰ってきたら、みんなで『同期の桜』を歌ってくれよ」
そう言って宮川さんたちと別れたのです。

翌日の夕方、一緒に出撃した滝本さんが
「天候不順で飛び立てなかった。視界が悪くなって何度も引き返そうと
合図を送ったが、宮川は『俺は行く、お前は帰れ』と合図をして、
そのまま行ってしまったんだ」と話していました。

約束の9時。
一匹のホタルが、富屋食堂の勝手口から入ってきたのです。

「宮川だ、宮川だ」
「宮川が帰ってきたんだ!」
と、ホタルを囲むように『同期の桜』をみんなで歌ったのです。

「実はこのホタルの話には後日談があります」
と、富屋旅館3代目女将:鳥濱初代さんは
この度弊社から発刊された【なぜ若者たちは笑顔で飛び立っていったのか】の中で
語られています。

平成4年4月22日の昼間、
トメのお葬式の日、そして翌日の朝にもホタルは飛んできたそうです。

4月22日、
ホタルが飛ぶはずのない季節に・・・

実はこのホタルの話には、後日談があります・・・

                  (後略) 
                    
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知覧から沖縄までの片道分の燃料と重い爆弾を積み込んで飛び立ち、
自らの命を捧げ、帰らぬ人となった439名の若者たち。

「隊員さんたちのことを忘れてはなりませんよ!
 戦争のない世の中であって欲しい。
 このことを後の世までずっと語り継いでいってほしい」


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自らの国の古典を識(し)らずして
叡智ある21世紀の国際人たり得ない

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山下宏一(梅島幼稚園初代園長)
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